
製品情報
ヨーヨー式無重力実験装置"Ez-Space"
下記写真はJAXA殿納入のヨーヨー式無重力実験装置一式です。
本装置は1秒間の実験が可能です。製作一切は弊社江上が実施。
Ez-Spaceは、室内で約1秒間の無重力実験ができるものです。
しかも、おもちゃのヨーヨーの原理を使っているので、無動力で無重力実験ができます。
運動機構は外から見えるので小学生、中学生、高校生の力学の教材にもなっています。
(特徴)
- 天井高さ2.4mの室内で1秒間の無重力実験ができる。
- カプセルサイズ:1辺300mmの立方体形状
- 実験装置収納部サイズ:約280mm立方
- 実験装置重量:約5kg(最大)
- 実験装置をセットして、巻き上げハンドルを回してカプセルを天井まで巻き上げます。 このとき螺旋滑車に吊紐が巻きついています。巻き上げハンドルを下に引き下げるとクラッチが外れて、カプセルが重力で自由落下を開始します。このとき螺旋滑車に重力エネルギーが蓄えられます。約1.25m落下して最下点に達します。ここまでが第1フェーズです。螺旋滑車に蓄えられたエネルギーで螺旋滑車が回り続けるので、カプセルは上に引き上げられます。そして最上点に到達して再び自由落下を始めて最下点に到達します。この間無重力状態になります。これが第2フェーズです。以後、上昇下降を繰り返しながら静止します。
- 第2フェーズの最上点ではちょうど無重力状態で静止しているので良く観察ができます。
- 実験例はたくさんありますが、毛細管現象(無重力ではかなり上まで毛細管の中の水が上昇します)、ゴムボール(無重力になったとたんにボールがフワット浮き上がります。ゴムボールをたくさん入れるとどうなるでしょうか?)
水鉄砲(水は放物線を描きますが、無重力になると水が出なくなります。水を押し出すとまっすぐに飛びます。)
ローソクの炎(無重力では炎が丸くなります。)
砂時計(無重力では砂時計の砂はどうなるでしょうか?)などがあります。
皆さん工夫していろいろな実験を考えてやって見ましょう。
昆虫は無重力になったとたんにびっくりして足を突っ張って飛び上がるかもしれません。
携帯電話で映像を撮ったり、最上点での写真を撮ったりしてみましょう。
なお、この方式は、秋葉鐐二郎博士の発明によるものです。
秋葉鐐二郎博士:東大名誉教授、元宇宙科学研究所所長・宇宙開発委員、現在NPO法人HASTIC理事長。
宇宙科学関連特許多数保有。
ロケット博士です。
本装置は、HASTIC(011-708-1617)で販売されています。
無重力とは?
通常は、自由落下を利用しますので、約5mの高さが必要ですが、Ez-Spaceでは、打ち上げ式にして1.25mの往復距離でこれを可能にしています。
秋葉博士(*1)は、ヨーヨーにヒントを得てこの装置を作りました。(当社は実際の製作を担当しました。)
ヨーヨーは、回転式の駒があって、その回転軸に糸が巻きつけてあって、糸の端を指に絡め振り下ろすと、こまが回転しながら落下します。糸がすべてほぐれると、駒の回転力で糸が巻かれて上昇してきます。
ボールを空中に投げ上げると、放物線軌道を描いて再び落ちてきます。ボールは自由飛行をして、この間は、ほぼ無重力状態になっています。この原理を応用して、実験装置を跳ね上げて再び落下してくる間に無重力実験をすることができます。
Ez-Spaceでは、約5kgの実験装置を、初速約4.9m/sで跳ね上げて約1.25m上昇させています。1.25m上昇するとちょうど速度がゼロになり再び1.25m落下します。この間約1秒の無重力実験ができます。実験装置を跳ね上げるためには、"力"が必要です。Ez-Spaceでは、この力を、実験装置をまず手動で頂点に持って行き自由落下させます。そのときのエネルギーを紐でフライホイールを回転させて蓄えておき、そのエネルギーで跳ね上げています。すなわち、自然のエネルギーで運転しています。紐を巻きつけるフライホイールには、ヨーヨーをヒントにした工夫が施してあり、自由落下、跳ね上げられたときの運動が自由飛行に近くなるように、実際には螺旋形状の溝が切ってあって、回転半径を巧みに変更しています。この原理は、秋葉博士の発明になるもので、博士自身の試作で原理が確認されています。
無重力状態を得る簡単な方法は、自由落下させることです。例えば、ガリレオは(あなたが、1mぐらいの机の上から飛び降りると、地上に着く間はほぼ無重力状態になっています。)
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